2017年5月27日土曜日

【感想】嘘喰い46巻〜屋形越え ハンカチ落とし(臨死ゲーム)編 獏は本当に"見えてる"のでは?






『嘘喰い』最新刊となる46巻が発売された。

6月発売だと思ってました。


表紙は夜行さん。
凛とした佇まいです。最初いぬやしき』の最新刊かと思った。


前巻より開幕した「ハンカチ落とし」
いよいよ本格的にゲームがスタート。

かなり地味になるかと思いきや、さすが『嘘喰い』、序盤からかましてくれました。


※考察部分につきましてはコミック派として知ってる範囲なので、ヤンジャン派から見ると的外れな予想になってるかもしれないですが、その時はそっと笑ってください




1回戦




1回戦表


嘘喰い"獏"がC(チェック)、お屋形様"切間創一"がD(ドロップ)でスタート。


結果、獏はいきなりCを失敗し1分の臨死ペナルティとなる。
ゲーム初回にして、いきなり獏は臨死を体感する。

だが、獏の振り向いたタイミングは創一がハンカチを落とそうとしたほんの僅かな差。この時ハンカチを落とそうとした瞬間の創一に電気が走るような描写がある。この"間"によって創一は助かったことになる。





創一の落とすタイミングを読んだとしたのであれば、明らかにおかしいほど"見えてるかのような"タイミングである。


そして、臨死描写。
果たしてどうなるものかと思っていたが、こうきたかと若干の違和感があった。

感じた違和感は、嘘喰いの臨死時の心理描写がないことだ。理由は後述する。

サブタイトルが「一度目の臨死」となっているので、この少なくとも一度はまた臨死となるのだろう。



1回戦裏


ここで、獏は思いもよらぬ行動を起こす。

手をポケットに隠しハンカチを持っているか分からない状態にして創一の"前に"立つのだ。





この描写の瞬間こそ「これぞ『嘘喰い』!」と震え立つ瞬間である。

ハングマンのあの名シーンにも通じる。




自ら創一の前に立ち思考を促すことでCまでの時間差を増やそうという目論みである。
結果的には創一が獏の予想を上回り、24秒量の臨死薬の蓄積だけで終わってしまう。

1回戦が終わった時に創一が気になる言葉を発する。


「我らは安泰だ」


"ら"である。
もしかして、人格が?「スプリット」?











2回戦




挟まったモノローグ、それは不思議な夢であった。
こういった夢やモノローグが後への伏線になっていることが多々ある(業の櫓やエアポーカーなど)ので多用されるので、気になる。けど、今のところ全く分からない。


ここで夢が明けて、それが創一が臨死の最中に見ていたものであるということが明かされる。
先に書いた獏の臨死に感じた違和感はここにある。

モノローグが入らない=死(無)であるからと受け取っていた先の読みが外れてしまった。


つまり、最初の獏の臨死こそ終盤にかけてのキーとなるのではないだろうか。
それでこそあの"笑った"ような描写が活きてきそうである。


"見ていた"夜行だからこそ気付いた違和感、それは獏の表情であった。
2回戦裏でCを失敗した創一を見た表情に浮かんでいたのが"驚き"であったことだ。






獏の感じた驚きとはなんだろう。
やはり創一が自分と同じ戦略を取ってきたことだろうか。しかし夜行はそうでないと思っている。

そもそも2回戦裏で創一が開始5秒で振り向くメリットはあったのだろうか。

もちろん獏としては創一の臨死薬蓄積量を少しでも稼ぎたいので早くハンカチを落としてしまうという戦略はある。それを予測し5秒で振り向いたとしたのなら、別の疑問が浮かぶのだ。






「獏はなぜとっととハンカチを落とさなかった?」ということである。
もしも、創一が開始早々のC成功を目論んでいると読んでいてハンカチを落とさなかったのであれば"驚き"が浮かぶとは思えない。

素直に"1分Cという安全策"を取らなかったことなのだろうか。

ついでに夜行さんは違和感は"2つ"といっている。もう1点は何なのだろう。




3〜4回戦




3回戦表。獏はC成功で蓄積量は4秒。あまりにも圧倒的である。
3回戦裏。創一は1分でのCを行い蓄積量は36秒

創一は一度臨死を受けて蓄積量がリセットされるが、ここで獏との差が開く。


そして今巻は4回戦表で終わるが、そこでも獏は圧倒的なCを見せて成功させる。

しかしその前に獏が思っていたことは「俺には…安全策は残っていない」という焦りである。






Cを決めている姿とは一転して心中は穏やかではないようだ。




その他




立会人たちは結局梟のもとに集合し、勝負の行方を見守る(見れないけど)こととなった。
最初は「じゃあハンカチ争奪戦なんだった?」と思ったんだけど、勝負を見れることではなくて「立会う」ことこそが立会人として果たすべき役割だと気付いた。

つまりゲームの行方を「見る」ことが目的ではないのだ。これほど立会人として辛いことはないではないか。
自身でゲームを取り仕切ることこそが立会人の喜びであるはずなのだ。


エア・ポーカーから梶が本当に立会人を上回るほどの知性を発揮している。
が、「身体を臨死薬の容器にする」という発想は、誰よりも獏のそばにいたからこそ気付いたことでもあったのではないか。


判事誰と闘ってんの?


蘭子とクイーンのサービスになってないサービスシーンはなんだったのだろうか。


梟が思い出した戦後に出逢った"ある勝負師"とは誰だったのだろう。



以下、くだらない予測。



獏は本当に"見えてる"のでは?




僕は前巻の感想の最後で「実は獏は佐田国の使った視覚再生技術を左目に用いており、実際に後ろも見えていた」と予想した。

書いた時は完全にふざけていたのだが、展開を見ていて、「まさかな」と思う描写がいくつかあるのだ。


1つは創一が感じたこと獏の後頭部の眼である。
「まるで後ろを見られてる」ような感覚は、本当に仕込まれたカメラで見ているからでは。





もう1つは創一の回想で出てきたマス・鬼獣院である。
なぜこのタイミングで急に話題が出てきたのであろうか。

今回マス・鬼獣院が死刑囚であること、絞首刑に備えて首を鍛え続けていることが描かれる。
あまりにも唐突なエピソードである。


というより、マス・鬼獣院ってビリーに首をくるりんぱされて死ぬから皮肉すぎるが、よく考えてみると何故死刑囚の彼があの場にいたのだろうかということにもなる。
もしかして百龍さんパターンでビリーに殺されたのは、マス・鬼獣院では、ない?なんてことないよな。


それは置いておいて、言いたかったのは「首吊り」である。まさにハングマンではないか。

首吊りから生き延びること。

それは佐田国の使っていた視覚再生技術が今は獏の中で「生きて」いるからではないか。
首吊りを乗り越えたものなのだ。

そして、ハングマンは獏と創一があらためて対面した瞬間でもある。

こんなことばかり気になって、僕は視覚再生技術を調べ記事にしてしまったのだった。


【都市伝説?】嘘喰いに登場した視覚再生技術とトランスヒューマニズム


まだまだヤンジャンでも完結はしてなさそうなので、この先どんな展開を見せるのか、次の巻も待ち遠しい限りである。


それにしても、この勝負をしている2人はちょっと前に1人は溺死しかけて、もう1人は"死ぬほどの苦しみ"を体感している2人だ。

何度死ぬんだ。



【関連記事】

【感想】嘘喰い47巻〜屋形越え ハンカチ落とし(臨死ゲーム)編 ハンカチ落としは佳境へ
【感想】嘘喰い45巻~屋形越え編 全てはハンカチの為に
【感想】嘘喰い44巻~クライマックス 屋形越え編開幕

嘘喰い実写映画化を考えてみる~キャスト予想編
嘘喰い実写映画化を考えてみる~ストーリー予想編

















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2017年5月26日金曜日

晴一さんが飴をくれたのでエフェクトボードの中身見て涎垂らそうぜ







晴一さんがエフェクトボードのことをツイートした。

もうギターやってる人間にはご褒美なんてもんじゃないだろう。
好きなんです、人のボード見るの。それが晴一さんのものであれば、格別……!

しまなみテレビでも言っていたが、ボードにはその人柄と音楽性が表れる。

それこそがエフェクターの面白さだしね。










晴一さんの足!と喜んでる方も何人もいたので、ボード見て喜んでもいいでしょ?

昔のボードとかなり変わってるみたいなんで、中身を見てみよう。










エフェクターを調べてみた



・KLON / CENTAUR




晴一さんのボードでは毎回必ず入っている、ギタリストヨダレもののケンタウロス。

相変わらずの存在感です。

細かくは以前に書いているのでそちらで。

新藤晴一使用機材〜KLON CENTAUR(クロン/ケンタウロス)編〜



・Crowther Audio / DOUBLE HOT CAKE







HOT CAKEはわりかしメジャーな方だと思うのですが、これはそれが2連仕様のものですね。こんなバージョンあるのか。
HOT CAKE自体に憧れがあるのでいつかと思っていたけど、こんなの見せられたら欲しくなるじゃないか。と思って調べたら4万オーバーしてました。





ちょっとクセはあるけど良いっすな。



・Eventide / H9 Max







高いでお馴染みのEventideだけど、これも初めて見た。調べてみたら、


Harmonizerと聞くとパッとイメージしづらい方もいるかもしれませんが、TimeFactor、ModFactor、PitchFactor、Spaceという名機のアルゴリズムがまるっと使えてしまうペダル


なんじゃそりゃ!
空間系はこれ一台でかなり賄えそうです。前はTimeFactorとか、Voodoo Vibeを入れてたけどこれで全て補うのかな。







なんだ、最高か。



それにしても豪華なエフェクターだ。これ絶対高いだろうと見たら、

5万円(サウンドハウス)

高いわ!鬼!




・MAXON / AD999 アナログ ディレイ







マクソンのエフェクターなら買えるんじゃと思ったら、AD999って2万5千円くらいするらしい。

今まさにディレイ欲しいところなので、参考にします。

それでも6千円のディレイ買うかで悩んでる自分がアホらしくなります。



・BOSS / GE-7







イコライザー(EQ)ですな。ようやく僕にも手が出せそうなエフェクターが出てきました。

設定を見ると中低音域辺りを低くしているのかな?これがデフォルトなのか、たまたまそうなってたかは不明です。



・FREE THE TONE / ARC-53M







プログラマブル・スイッチャーですね。
いいなぁ(遠い目)

それしか言えなくなってきた。

構成的にいえば、もうスイッチャーいらなくね?というくらいシンプルなんですけどね。


ちなみに最初の写真には、



・VEMURAM / Budi






・FREE THE TONE / GIGS BOSON








・RAT2 / PROCO







なんかが候補にあがってました。
奥の赤いエフェクターの正体が分かりません。分かったら追記します。

VEMURAM好きな人多いですよね。
しまなみテレビでも気になってると言ってた。

しまなみテレビではVEMURAM / ShanksIIのファズが気になってると言っていたね。






Twitterの写真で確定ではないみたいなので、どう埋まるのか見たいものだ。



攻めてる




ボードからも見てとれるのは、晴一さんめっちゃ攻めてるということ。

東京ドームの時の「自分はシンプルで太いギターらしい音をだそうとしてたんだな」という想いがこのボードからも感じられる。

おそらくこれから待ち受けるフェス用であろう。

僕は待ち遠しい。

このボードのエフェクター達が輝かしいほどに鳴り響く様を。

その時を胸に、僕は金持ちになりたいと願ってこの記事を終えよう。


【関連記事】
新藤晴一使用機材〜GIGS BOSON編+レビュー
新藤晴一使用機材~ Voodoo Vibe編










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2017年5月25日木曜日

【都市伝説?】嘘喰いのハングマンに登場した視覚再生技術とトランスヒューマニズム






『嘘喰い』の中でも人気のエピソード「廃坑のテロリスト」


敵であるテロリスト佐田国とハングマンで勝負をする。
ババ抜きが基になったギャンブルであり、そこで敵である佐田国が使用したのが「人工視覚」である。

ものすごく掻い摘まんで説明すると、眼球にマイクロチップを埋め込む。そしてカメラを内蔵した眼鏡の映像をそこに送り、その映像の情報を脳に送るという仕組みである。


佐田国この技術を用いてイカサマをするのだが、見破った獏にそれを逆手に取られる。
この時のシーンはインパクト抜群で初期では屈指の名場面だろう。

読んだ時には「都市伝説みたいだな」と思った技術だけど、どうやら実現化に向けてかなり動いているようだ。


人工網膜 視力回復に光 2018年めどに実用化 大阪大


記事は2014年のものである。

現代はパソコンやスマホの普及に伴い、視力の低下も問題になっている。
今は全盲の方向けに進められているようだが、将来的には視力の回復を目指してこの技術が使われる日がきてもおかしくないのではないか。




株式会社ニデック



人工視覚について調べているとニデックという会社がヒットする。

(イ) invisible to visible (見えないものを見えるようにする機器)
(ロ) visible to recognition (見えたものの認識 判断する機器)
(ハ) eye instruments (眼に関連する機器)


を目的として、目に特化した医療機器などを扱っている会社である。その一環として人工視覚を取り扱っている。

日本だけでなく海外も視野に入れた事業展開をしており、この分野において注目の会社となるのではないだろうか。


ここからは仮定の話になるが、もし『嘘喰い』の実写映画でハングマンを取り扱うのならば、人工視覚への注目度が高まるのではないか。
そして、映画のヒット如何ではその宣伝効果は計り知れない。










トランスヒューマニズム



さて、この技術を訊いて1つ思ったことがある。
それが「トランスヒューマニズム」である。

トランスヒューマニズムとは端的に説明すると最新の科学技術と人間の身体を融合させるというものである。
これにより、障害のある方は最新テクノロジーを搭載した機械を身体に着ける(埋め込む)ことで障害を乗り越えることができるようになるという考えである。


それを提唱している1人がトランスヒューマニスト党を立ち上げ大統領選に出馬したゾルダン・イシュトバンである。


彼はインタビューで以下のように答えている。


‐‐トランスヒューマニズムとは、テクノロジーの発展を今以上に進め、生活や肉体により積極的に取り入れていくという考え方か。

イシュトバン:その通りだ。そして、ゴールは科学とテクノロジーを駆使して死を乗り越えることだ。私は今後25年くらいの間に人々は体のいろんな部分を取り替えるようになると考えている。事故で肉体が不随になった人の脳にデバイスを移植して身体を動かせるようにしたり、目の見えない人の眼球にデバイスを移植して目を見えるようにしたり。失われた機能の再生が基本だが、それだけではない。


この中にも人間の眼について言及している。

トランスヒューマニズムの目的は、その埋め込む機械にAI(人工知能)を搭載することである。

そして、このフェイスブックやマイクロソフトなどがこの技術を活用しようとしている。

「視覚障害者が触覚と音を通じて新しい情報に触れ、また新たな情報を入力することができる(中略)伝統的な概念を超えた新しいソリューション」としている。ブリタブではそのほかにも、視覚障害者がデジタル機器を使ってコミュニケーションすることができるようなプラットフォームを構築。

視覚を補完する人工知能技術の開発、続々と進む



人工知能の開発といえば、世界でもディープマインド社の名が浮かぶかもしれない。


フェイスブックやマイクロソフト、これらを繋ぐのがピーター・ティールである。

ピーター・ティールはトランプ大統領を指示し、"陰の大統領"とまでいわれている人物である。

別に陰謀論でもなんでもなく、色々なモノは繋がっているのだなと思った今日この頃である。





盲目の男が結婚10年目にして「初めて」妻の顔を見ることに



こんな素敵なニュースが溢れるといいですね。


【関連記事】
【感想】嘘喰い46巻~屋形越え編 獏は本当に"見えてる"のでは?
















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2017年5月22日月曜日

【名曲アルバム④】The Flaming Lips/Do You Realize?? 〜君の知り合いもいつか死ぬ






ただ単に好きな曲を、ただ好きなように語り倒す「名曲アルバム」4回目である。

先に書いておくと今回は洋楽である。でも帰ろうとしたなら待って欲しい。

たとえ曲がわからなかったとしてもこの曲が伝えているメッセージはより多くの人に届いて欲しいと思っているのだ。

だから、最初にその部分を書いてしまおうと思う。
歌詞の和訳を読んでそれぞれで考えてみて欲しい。

ということで今回はこの曲。


The Flaming Lips「Do You Realize??」





この曲のメッセージ








本当はThe Flaming Lipsというバンドの性質から書きたいが、世の中そんな僕のような暇な人ばかりではないだろう。

ということで最初に本題を書いてしまう。

この曲は人生についての曲だ。

歌詞を引用してみる。


Do You Realize - that you have the most beautiful face
Do You Realize - we're floating in space -
Do You Realize - that happiness makes you cry
Do You Realize - that everyone you know someday will die

気づいているかい?
君は世界一美しい顔を持ってるってこと
気づいているかい?
僕らは宇宙を漂っているってこと
気づいているかい?
幸せに泣いてしまうことを
気づいているかい?
君の知り合いも皆いつか死んでしまうと



ヴォーカルであるウェイン・コインのへろへろ声は「know(知っている)」ではなく「realize(気づいてる)」と繰り返される。

それは皆もうとっくに知っていることだからである。


しかし多くの人は見てみぬフリをしている。


本当はずっと知っていて知らないふりしてた
最後のページに何もないこと
バッドエンドの続きを/ハルカトミユキ


人は誰でも死ぬ。
それでもみんな毎日を懸命に生きているのだ。

特に最後の一文「君の知り合いも皆いつか死んでしまう」を聴くたびに僕は泣いてしまう。

それぞれの生活の中で家族や親戚と再会する人も多いだろう。

そんな時、自分に問いかけてみて欲しい「気づいてる?」と。



The Flaming Lipsというバンド




さて、ここからはバンドについて少し触れておこう。

The Flaming Lipsはオクラホマ州出身の変態バンドである。

ロック、サイケデリック、ポップなど様々な音楽性を持っている。

多幸感溢れるライヴパフォーマンスを見せるバンドである。僕は何回かライヴを見ているが2008年のサマーソニックで見たものが今でもサマソニベストライヴの1つに挙げている。

さて、この曲はオクラホマ州のオフィシャル・ロック・ソング(州歌)でもある。

決定するに際して若干揉めたらしいが、無事に州の公認となった。

こうやって、州を挙げて応援するのはいいことだなと思う。我が八王子は市を挙げてファンキーモンキーベイビーズを推していたが、今引くに引けなくなっているのを見ると居たたまれなくなってくる。

ということで、今回はこの辺で。

最後までお読みいただきありがとうございました。


☆名曲アルバム

  1. 【名曲アルバム①】ハルカトミユキ「その日がきたら」
  2. 【名曲アルバム②】I WISH「明日への扉」(川嶋あい/旅立ちの日に…)
  3. 【名曲アルバム③】Buzy / パシオン(作詞:新藤晴一 作曲:本間昭光)









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2017年5月21日日曜日

ポルノグラフィティ新藤晴一のカフェイン11レポ 2017.5.15放送分 東京ドイツ村のイングリッシュガーデン






スガフェス話もあるレギュラー放送。



ポルノグラフィティ新藤晴一のカフェイン11レポ 2017.5.15放送分



オープニングトーク




母の日の翌日。

晴一さんはGWに因島に帰郷。お母さんがヘルニアになってしまったそう。
走ったり、歩いたりするのが好きだったけど、年齢を重ねるとこうなるのかと思った。

腰は治りづらいというよね。

そのうち訪れる介護問題を思ったそうです。


1曲目"Mugen"
2002年5月15日リリース。日韓ワールドカップだもんね。



スガフェス話



スガフェスの話。

スガシカオは出ずっぱりで20年に1度のイベントを楽しんだ。
先週話したKOKUAのメンバーの凄さは本番でも健在。晴一さんがただのカッティングをしていても「凄いことをしている」と錯覚してしまう。

何が凄いのか分析してみた。本間さんに訊いたところ「ドラムはスネアの音色をアンサンブルによって変えている」
喫煙所に武部さんもいたので思い切って訊いたところ「普通に下手なバンドがやると空間が埋まらないが、説得力のある音を出すと自然に空間が埋まっていく」
打ち上げで小倉さんがいたので訊いたところ「"音色"が大切。気持ちいい音色を出せば自然に耳が向く」

結論「説得力のある音を気持ちいい音色で出す」

凄すぎ。

他のギタリストともエフェクター話で盛り上がったそうです。


2曲目"ハネウマライダー"



東京ドイツ村のイングリッシュガーデン



MONSTER baSH 2017に出演決定。
2回目の出演。

【フェス出演多数】最近のポルノグラフィティ、めっちゃ攻めてる


コーナー:相談するほどじゃないけど相談室


メール:初めて行くパン屋だと沢山買ってしまう。晴一さんはできますか?

晴一:できます。結論「2回行こう」

最近は美味しいパン屋さんが多い。ケーキ屋さんも。


ケーキは意外と当たり外れ多いと思う。


メール:千葉県のテーマパーク。「千葉」の名前が付いたテーマパークより「東京」が付いたテーマパークのが先に名前が出るのが納得できない。一番納得できないのは「東京ドイツ村のイングリッシュガーデン」

晴一:千葉県民はもっと文句言った方がいい。


サマソニで海外バンドのヴォーカルが「トーキョー!」って叫ぶか「チバー」と叫ぶかで好感度が変わる。


3曲目"777" THE野党









カープ通信




フルマラソンで2時間を切ることはできるか。

晴一さんは最近ジムなので最近走ってないそう。

僕は事務です。YO……


コーナー:カープ通信


カープが9点差をひっくり返されて負けたそう。

謎のフォアボールとかはダメ。
バッターはそれなりに良いが、ピッチャーが安定感に欠く。


メール:晴一さんの影響でカープに興味を持った。"みんなのカープ"を聴いて山本浩二や衣笠に興味を持ったけど、どんな選手だったか。

晴一:長くなる。
弱かったカープを盛り上げて、今のカープを創っていった人たち。


最近のプロ野球。
ビデオ判定は良いのかもしれないけど、人間のやる特有の"ゆらぎ"も魅力だから善し悪しは難しい。


4曲目"ベアーズ"




では今週も閉店です。










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【感想】John Mayer「The Search For Everything」おかえりジョン・メイヤー






遅ればせながらJohn Mayerの新作「The Search For Everything」を購入した。

おかえりジョン・メイヤー。

そんなことを言いたくなるようなアルバムだった。

ということで、簡単にレビュー(感想)をば。



John Mayer「The Search For Everything」レビュー
















ギター弾きまくりのジョン・メイヤー




もちろん3年半ぶりということで久しぶりのアルバムでもある。そして、ここ数作のカントリー路線から一転、ジョン・メイヤー「らしい」サウンドが満載となった1枚である。

僕のいうジョン・メイヤー「らしい」というのは、ストラトとマーチンで縦横無尽に弾きまくるというギターキッズを興奮させるものである。

近年のアルバム「Born and Raised」と「Paradise Valley」の2枚はギターよりもソングライターとして、ヴォーカリストのジョン・メイヤーにスポットを当てた作品であった。それは自身に降りかかった喉の肉芽腫の病気療養が影響していただろう。

ソングライディングの腕前は相変わらずの凄腕であるが、ギターということで、目線だけで見れば「らしさ」は少し鳴りを潜めていた。
もちろんどちらも完成度は高いし、良いアルバムだと思う。あくまでギター目線だけでいえばという話である。

そして、本作「The Search For Everything」である。前置きが長くなった。

このアルバムにはジョン・メイヤーの魅力全てが詰まっている。ソングライディング、歌声、甘いギタートーン、そして縦横無尽に弾きまくるギターソロ。

ケイティ・ペリーとの破局を経て、今回ジョン・メイヤーは"失恋"のアルバムを書いた。
しかし、どうだろう。このアルバムを聴き終わりまず感じるのは「なんて美しいアルバムなんだろう」という気持ちであった。

メロディがとにかく優しくて美しいのだ。

悲しみだけでない、寂しさや諦め、それでも忘れられない恋が歌声に込められている。

それと同じくらいその感情がギターに詰まっているのだ。

"Changing"のギターソロで思わず泣きそうになってしまった。
これだ。これを僕は待ってた。

しかし、これは"回帰"などではない。
"昇華"なのだ。

昔のジョン・メイヤーの魅力に近年のソングライディングや歌声の深化がプラスされている。
云わば「いいとこ取り」である。
"Roll It On Home"などは前作に入っていてもおかしくないテイストだ。

「Battle Studies」の最新版という印象。
久しぶりにスティーヴ・ジョーダンとピノ・パラディーノが参加しているということから感じるのだろうか。


ところでジャケット裏が「VOL.1」となっているのは何で?



全曲感想




1. Still Feel Like Your Man






歌い出し完全にフランク・オーシャンやん、と思ってしまった。どうせアルバムに入るだろうということで配信されたEPはスルーしていたので驚いた。

ソウルフル、R&Bテイストの曲にコーラスワークが映える。サビのギターカッティングも良い。


2. Emoji of a Wave






美しいアコギのアルペジオから始まるナンバー。
これもコーラスが美しい。

ドラムのないアコースティックな曲なので、ライヴ中盤に聴きたいような曲である。



3. Helpless






ストーンズみたいなイントロから「きた!」と叫んでしまうようなギターが鳴る。
この曲に上に書いたようなジョン・メイヤー「らしさ」が全部入ってるように思う。

オカズの入れ方、ギターソロ、気持ちいい。魅力全乗せという曲。
「もし俺が役にたたないなら教えてくれ」なんて叫ぶ歌なのに。



4. Love On The Weekend







アルバムのリード曲となっている曲。

これだけ購入前にチラッと聴いていた。実は「あー次のアルバムはこういう路線か?」と若干不安になった。やっぱりブルース弾くジョン・メイヤーが好きだったから。

でもアルバム通して聴くと全然そんなことなく、この曲もあくまでも様々な面の1面でしかなかった。そして通しで聴いた時にはとても上手く馴染んで良い曲と素直に思えるようになった。



5. In The Blood







タイトルの血は家系における"血筋"のことを指している。

前作までのカントリー路線からきている曲。弾き語りでも十分聞き応えあるようなシンプルな曲だけど、脈打つようなドラムが入ることで良いアクセントとなっている。




6. Changing







上記の通りギターソロが素晴らしい。ギタリストって結局ペンタが1番気持ち良いんだよなと沁々感じながら聞き惚れた。

僕は完全にこれがベストトラックです。
歴代でも上位に入れたいくらい好き。



7. Theme From 'The Search For Everything






インタールードの役割を果たすタイトル曲。
美しいアコギから始まる。



8. Moving On And Getting Over







インタールードを挟んでまた少しアルバムのテイストが変わる。
"Changing"で「変わるんだ!」と力強く歌っていたが、ここでまた寂しさがぶり返したような感じ。

「乗り越えるんだ」という歌だけど、全編を通して女々しさを感じる歌詞(アルバム全体にも言えるが)。
それは柔らかい歌声やファルセットから感じるのかもしれない。ギターソロもどこか、か細い。



9. Never On The Day You Leave







ピアノ主体のバラード。

中盤の曲はどれもさりげなくギターが入っていて、どれも空間系のエフェクターが効いていて残響音が強い。それが未練のようにもとれる。



10. Rosie






イントロのギター好き。

聴いていて「Heavier Things」の頃のジョン・メイヤーを思い出した。
ジョン・メイヤーってこういう曲調が一番歌声と合っているなと思う。


11. Roll It On Home







カントリー曲。
歌詞の中ではJourneyの"Don't Stop Believin' "が登場する。

あらためて思ったんだけど、ジョン・メイヤーがストラトが似合うのは、こういう曲でカラッとしたトーンのギターも入るんだけど、テレキャスほどカラッとしたトーンがストラトでは出ないから、ちょっとだけ湿り気が出る。それがジョン・メイヤーの明るい曲だけど、完全には振り切れないというようなバランス感覚と合ってると思う。



12. You're Gonna Live Forever In Me







口笛が印象的なナンバー。
ピアノ、ストリングスに乗せて柔らかな歌で終わる。もちろん最後まで未練たっぷりである。

アルバム全体でこれでもかと失恋について歌って、これたぶん全部日本語の歌詞で聴いていたら鬱陶しくなる。日本人で良かった。



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